JABA広報事項 タイ・ブレーク方式の採用について
1.決定事項
(1) | 日本野球連盟(社会人野球)内規の改正 | |
別頁の「日本野球連盟(社会人野球)内規」に記載のとおり「延長回に関わる特別規則(タイ・ブレーク)」に関する事項(下線部)を第6項として新たに加えることとし、従前の第6項から第16項をそれぞれ繰り下げることとする。 | ||
(2) | 第74回都市対抗野球大会規約(改正前・改正後)を以下のとおり改正する。 | |
I | 延長回によるサスペンデットゲームを廃止する。 | |
※「二.サスぺンデットゲーム」のA.(下線部)を削除し、B.をA.、C.をB.にそれぞれ、繰り上げる。 | ||
II | 「延長回に関する特別規則の適用」を新たに設ける。 | |
(3) | その他 | |
・ | 試合開始時間の変更 3試合日の試合開始時刻を10時、14時、18時へ変更することとする。 |
2.決定に至る背景・経緯
(1) | 延長回によるサスペンデットゲームの適用 | |
社会人野球最大のイベントである都市対抗は、トーナメント大会であり、あくまで勝敗を決するまで試合は続けられる。従来より、延長戦が続くことで次の試合開始に著しく影響を及ぼす場合、サスペンデッドゲームを適用することを定めており、昨年、各地の大会で延長20回を超える延長戦が続出したことを受けて、あらかじめ適用に際しての対応について別頁の文書にて通達した。 昨年の第73回大会では、該当する試合はなかった。 |
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(2) | 出場チームからの改善要望 | |
前項による通達を受けて複数のチームから改善要望があった。要旨は以下のとおり。 | ||
I | 数千人の観客に対し、サスペンデットゲームの主旨を説明し、対応するのは困難である。(ドーム球場になって以降、延期は想定していない。) | |
II | 遠方から招待した観客には試合終了まで見せたいが、一旦場外へ出て待機した後の深夜の試合再開では応援の体制ができない。 | |
III | 各チームが都市対抗の試合のために取り組む応援体制を理解してほしい。 | |
(3) | 大会規約の改正についての提案 | |
都市対抗野球大会運営委員会並びに理事会において、チームからの改善要望を受けて協議した結果、延長回によるサスペンデットゲームの廃止並びに特別規則の制定を提案し、理事会の議決を経て決定した。 | ||
※提案説明は以下のとおり。 都市対抗は、社会人野球最大のイベントであり、本来のルールで最後まで試合をすべきとの考え方は十分理解するが、選手と一体となり大会を盛り上げ、試合をサポートしている各チーム(社)応援団や遠方より東京ドームまで足を運んでくれた観客の心情からすると何としてもサスペンデッドゲームは避けなければならない。予備日を想定出来ないため、引き分け再試合も不可能である。 |
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また、東京近郊のチームに限らず、全国各地の代表チームにおかれても多数の観客動員に理解と協力を頂いており、なおさら、続行試合や再試合への対応を求めることは多大な手間と労力を要するばかりか、経費増大やファン離れの要因となりかねない。 | ||
従って、ある程度の延長は本来のルールに則り試合を行うが、それ以降については従来の考え方を改め、得点が入り易い状態で攻撃を開始する特別規則(タイ・ブレーク)の適用を行うこととした。 特別規則による試合再開は、得点が入り易く、かつ、併殺により攻守交代の可能性もある「一死走者満塁」から行うこととした。 |
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(4) | 第74回大会からの適用について | |
本年度(第74回大会)から適用することについては、すでにシーズン中であるため、慎重に取り扱うべきとの意見もあったが、理事会で協議した結果、最終的に本年度から適用することを決定した。 | ||
I | 都市対抗においては、チームと応援団は一体である。 サスペンデットゲームに対する応援団の負担は極めて大きく、直ちに改善すべきであり、現場で指揮をとる監督、コーチ、そして、選手各位にも理解をいただきたい。 |
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II | 頻繁に起こるケースではない。 4時間を超える延長試合はごくまれである。 |
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(5) | 試合開始時刻の変更について | |
延長試合対策という主旨だけでなく、これまで各チーム応援団や招待客から不評だった入場待ち行列や入場誘導中の試合開始といった課題への対策のひとつとして有効であると判断し、2及び3試合日の試合間隔は、従来より30分延ばし、4時間とすることとした。 |