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野球競技をオリンピック種目に復活させるための提言書
先のIOC総会で、野球競技が2012年のロンドン五輪の種目から除外されたことは、非常に残念な結果である。我々野球関係者は、野球の世界的な発展のため是が非でも種目復活のための施策に取り組まなければならない。

日本としては、種目復活を成し遂げるため、IBAFに対し以下の事項を提言する。

1)IOC委員に野球を見せる運動に取り組むこと。

五輪種目を決める投票はIOC委員によって行われるが、IOC委員の中には、野球があまり盛んではない国や全く縁のない地域の委員も多数含まれている。従って、IOC委員に対する野球のPR活動の強化を希望する。加盟各国がIBAFと連携して世界各地で行われている様々な国際・国内大会にIOC委員を招待して試合を見せることが最適である。

2)野球を正式種目としない五輪開催候補都市には投票させない運動に取り組むこと。

ロンドン大会での除外決定は止むを得ないとしても、2016年度以降の五輪での種目採用のため、各IOC委員に対し「野球を種目に採用しない五輪開催候補都市には、投票しない。」よう呼びかける運動を提案する。IBAFは、各加盟国代表を通じてIOC委員に接触しこの運動を展開すべきである。

3)IBAFはプロジェクトチームを設置し、組織としてこれらの運動に取り組むこと。

 会長は、個人で活動するのではなく、復活へ向けたスケジュールや課題を明確にして、組織として取り組まなければならない。
五大陸の代表者から成るプロジェクトチームを設置し、組織的な戦略を立て、かつ、各大陸ごとと役割分担も明確にした上で定期的に情報を集めながら進めるべきである。

4)アメリカ合衆国代表者が積極的に関与するべきである。

 言うまでもなくアメリカは、世界の野球をリードしていくべき存在である。従って、野球を復活させるためには、IBAFの加盟国である「アメリカ合衆国(USA baseball)」の積極的な関与が不可欠である。MLBNPB(日本のプロ野球)との連携も含めて、アメリカが本気で取り組むかどうかが重要なカギである。

2005年10月24日

全日本アマチュア野球連盟

会長 松田 昌士